ブラック企業の営業マンになってしまったことの後悔と次へのアドバイス

過労死・ブラック企業多事総論

過労死・ブラック企業の口コミ・経験談・アドバイス0019過去、私はブラック企業で見事に潰されたことがあります。業界は営業でした。かなり遠くの方まで営業しに行く仕事でしたし、ストレスが溜まる業界だろうなということは自覚していましたが、ここまで酷いところだとは思いませんでした。
まず、入社した時に前任者が3日で退職したということを聞かされた時には、「もしかしたら、この会社は危ないのかもしれない」と思いましたが、その予想は当たりました。
入社後一週間で突然、上司から睨まれ始めました。営業中にお客様のところで一時間ほど話し込んでしまい、上司を待たせていた私も悪いと思ったのですが、突然「車に乗れ」と言われて、睨まれたその時の上司の顔は、それまで私を面接していた上司の顔ではありませんでした。まるで般若のような顔をしていて、その時に一気に血の気が引いたことを覚えています。
それ以降、私のその会社での立ち位置は一変しました。毎日毎日、係長や上司から突き上げを喰らい、仕事に行くたびに物をあまり教えてもらえず、帰社してもそれほど仕事があるわけでもなく、何か聞いても「自分でやれ、俺に振るな」と言われた時は本当に孤独感を感じました。
味方が居なかったわけではありません。総務や倉庫業務を担当していた方、そして別の営業所に居た方は営業会議のたびにかばってくれたのですが、それでも社内の雰囲気が変わることはありませんでした。どうやら、別営業所の先輩は、私を追い詰めていた先輩と同期であり、「自分たちが上に立つような位置に行ったら、自分たちが受けたようなことは絶対にしないようにしよう」と決めていたようなのです。しかし、いざその先輩は自分が係長になったとたん、部下である私をこれまで以上に厳しく当たるようになりました。それはかなり勢いがあり、所長がさすがに止めに入るほどだったことを覚えています。
ブラック企業というのはこういう部分にあると思うのです。社内の雰囲気が改善されず、何度も何度も同じことをしても中にいる人間は気づかず、仕事が円滑に進まない。しかし改善する様子は微塵も見られませんでした。また、ある時は、社外の取引先から社内イジメを疑われることがありました。何人も何人もすぐに新人が変わってくるため、「あんたの会社は社内イジメでもやってるんじゃないの?」と係長が私の前で言われたことがありました。
そこで係長が言った言葉に私は耳を疑いました。「だって辞めるやつが勝手に辞めるんだもん。俺には関係ないもん。」この言葉を聞いた時、会社に対する信頼感そのものが揺らぎました。所詮、辞める人が勝手に辞めていくから自分には何の関係もない。この言葉は言ってしまえば責任放棄と同義です。ですから、私は会社に対して信頼感もなくなりましたし、上司に対する尊敬の念もなくなりました。
それからもパワハラは続きました。在籍していた期間、一度も名前で呼ばれたことがなかったり、常に机の向こう側から怒鳴られたりもしていました。出張中、ラジオのチューニングを変えただけで安眠妨害をするなと怒鳴られたりもしました。その後は出張中、6時間も無言で車の中を2人きりでずっと走ったりしてストレスは最大限に高まり、それが原因でだんだんと精神が病んできたのだと思いました。
それからというもの、私の仕事に対するモチベーションはどんどん下がっていきました。仕事をする気力もなくなっていき、最終的には病んでしまって休職をすることになってしまいました。休職して約3ヶ月ほど経ったころ、会社側から退職勧告とも言える電話が来ました。それは所長からであり、「これ以上休んでいても仕事に復帰できないようなら、辞めることも考えたほうがいいのではないか」と直接言われ、その言葉が原因で会社を退職することになりました。
その後は簡単なものでした。書類を書いて終わりです。それで私の営業マン人生は終わりを告げました。それから、私は社会復帰できないほどに追い詰められ、数年間、自宅にこもって在宅ワークをすることになりました。自分自身、ストレスがかからなくなった状況での仕事はかなり面白いものでしたが、その弊害で外での仕事に対して私はストレスがかかる状況で行けなくなってしまいました。
そこからは自分自身を律したりしながら就職活動をしていましたが、その後は役所の臨職を務めたり、色々なところに単発で仕事に行ったりしていましたが、在宅ワークなども限界に達したことを知り、1年半前から就活を再会しています。実に営業を辞めてから10年近くが経っていました。それだけ心の傷は深かったのです。
一から就活をしていて思ったのは、やはり入社前のことについて、面接でおかしいなと思うことがあったり、自分のキャパシティを超えるようなことを要求されるような仕事はしないことだと思いました。例えば車の運転だけならいいのですが、オートマだと思っていたらマニュアルだったとか、実は独り立ちするまでそう時間はもらえないとか、会社自体の営業規模から見て、自分に全部の仕事を押しつけられるような環境ならかえって行かないという選択肢もあり得るんだということがよくわかったのです。
みなさんも、ブラック企業と呼ばれるところに行ってしまったら、耐えられるならいいですが、自分の精神が持つかどうかを自分自身と相談し、やっていけなさそうなら辞めることも視野に入れてみるのも一つの手です。
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