色々な意味でサッカーゲームではない「FIFA98」

クソゲー・ゲーム

日本が初めてワールドカップに出場した年を覚えていますか?それは98年フランスワールドカップのことです。初めてのワールドカップ出場だったため、日本国内は大いに沸き上がりました。それはゲーム業界でも同じです。当時プレイステーション、セガサターンニンテンドー64などの3DCG を使ったゲーム機というものが台頭していたため、ゲームも大きな進化を遂げていました。そんなゲームもワールドカップフィーバーに便乗したのか、様々なサッカーゲームを生み出しました。今回ご紹介するのは、そのサッカーゲームの一つである「FIFA98」です。このゲームは当時発売されたワールドカップ系ゲームの中でもいろいろな意味で最強のゲームです。どのようなゲームなのか詳しくご紹介していきます。

「FIFA98」とは

FIFA98FIFA 98はフランスワールドカップが行われた1998年に発売されたプレイステーション用のサッカーゲームです。少しずつ主流になってきた3DCG でのサッカーゲーム。昔のサッカーゲームは真上から見た野球盤のサッカーバージョンのような、またはピンボールゲームをやっているかのようなサッカーゲームが多かったのですが、3DCG なことによって臨場感のあるサッカーゲームができるようになりました。このFIFA 98はFIFA にオフィシャルライセンスをもらっているゲームのため、全ての出場国の選手が実名で使えるという利点があり、当時ワールドカップのことについて知らなければ話についていけないという学生にとっては、非常に重宝されるゲームでした。このゲームをするだけで出場国や出場選手の名前を覚えることができるのです。そんなFIFA 98はどんなゲーム性なのでしょうか?

「FIFA98」の良ゲー要素

FIFA 98の最も革新的なことは当時のサッカーゲームでは珍しかったセンタリングなどのテクニックが追加されたことです。今までのサッカーゲームはとりあえずパスをつないでいって、ゴール前まで持って行き、そこからシュートするパターン。または人をとにかく抜いていき、ドリブルでシュート決めるというパターンしか選択肢はなかったのですが、3DCG になった事によって、センタリングをすることが可能になりました。つまり、ヘディングでのシュートを決めることができるようになったのです。そのセンタリングも、グラウンダーのセンタリングやニアセンタリング、ファーのセンタリングと選択肢はきちんとあり、幅広い選択肢を持つことができるようになりました。このため、サッカーに詳しくない人でもFIFA98をする事によってある程度サッカーについて語れるという「話についていけなくなる状態」を回避できる稀有なゲームとなっていました。そんな様々な選択肢を持つFIFA98。クソゲー要素なんて一切見当たらないと思いがちですが、とんでもないクソゲー要素が隠されていたのです。

「FIFA98」のクソゲー要素

FIFA98はゲームとしてとんでもない疾患を残しています。それはシュート力を持ってる選手が、ハーフウェーライン上から打ったとしてもシュートが入るという仕様です。日本の当時の選手であれば、中田英寿選手などはシュート力をものすごく高められていました。そのため、キックオフから中田選手がシュート打てば、すぐにボールが入るという仕様だったんです。特に海外選手はシュート力が高い選手が多いためハーフラインから打つと誰でも入るというクソ仕様。友達との対戦の時はいかにすぐシュートを打つかという戦術をとるゲームと化してました。ですが、このクソ仕様、コンピュータは使ってきません。しっかりとセンタリングやパスで崩すなどの戦術をとりながらうまくヘディングなどを使ってもろ決めてきます。それに合わせてこちらも正攻法で攻めようとするのですがコンピュータが強くなってくると、勝ちたいがためにコンピュータ相手でもキックオフと同時にロングシュートを打ってしまうのです。せっかくの操作性や戦略性を高めたゲームを阻害してしまうような糞仕様に頼ってしまうという事が多かったのです。友達と遊ぶ場合はほぼ100%ロングシュート合戦。この仕様によってこのゲームは2、3度やると飽きられるという残念な扱いになっていました。

まとめ

このFIFA 98は3DCG を最大限生かしたサッカーゲームとして今の現代サッカーでも使われるような戦術を実際に再現できるという画期的なゲームでした。98年のワールドカップに参加する選手全員を実名で使うことができることから、選手名など覚えることにも役立つ、にわかサッカーファンにとっては嬉しいゲームだったのです。しかし、シュート力が高い選手が打つと、絶対に入るというクソ仕様からそのサッカーゲーム性をなくしてしまい、ロングシュート合戦になってしまうというゲームに成り果ててしまいました。昔のゲームでも今のゲームでもハーフウエーラインから打って入るというゲームはこのFIFA 98だけだと思います。いかにロングシュートを打たせないかという戦術をもとに楽しめるゲームと考えると、それなりに楽しめるかもしれません。そんなFIFA 98ですが、今のサッカーゲームに飽きた人にとっては刺激のあるゲーム性になっています。一度プレイしてみてはいかがでしょうか?
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